株式会社マキタは日本を代表する電動工具メーカーです。
「愛知県安城市」本社のグローバル企業であり、世界の電動工具シェアは約25％、日本国内シェアにいたっては60％を誇っています。
ユーザーの高い人気に支えられるマキタですが、製品の稼働にはバッテリーの存在が重要です。
こちらの記事でバッテリーの「特長」「仕様一覧および用途」を詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
マキタバッテリーの特長
純正バッテリーの特徴を項目ごとに説明します。
冷却機能に優れる
バッテリー使用時の問題は熱を帯びる点です。
特に急速充電時はバッテリーが高熱となり、バッテリーへの負担が大きくなる問題があります。
マキタバッテリーは冷却ファン搭載で高熱化対策がなされており、熱暴走による発火事故を防ぐ機能を持ちます。
軽量小型ながら大容量
リチウムイオンバッテリーの特徴を活かし、マキタバッテリー・ラインナップは軽量小型かつ大容量が特長です。
「充電時間の短さ」や「パワー長持ち」のメリットがありますから、ユーザーとして使いやすいバッテリーと言えるでしょう。
バッテリー共用が可能
マキタ電動工具は、用途に応じて複数種類を所有することで、ユーザーの利便性を高めます。
並行して専用バッテリーのストックを迫られますが、マキタ電動工具は同じ電圧なら基本的に共用可能です。
建築電動工具のみならず、レジャー用途および園芸用途電動工具もバッテリー共用が可能なので、コスト抑制に効果があります。
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18Vマキタバッテリーの概要
18Vバッテリーは、370モデル以上に対応する圧倒的な互換性を誇るモデルです。（2023年4月現在）
マキタバッテリーの主力シリーズと言えるでしょう。
18V 一覧表
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 | 残容量表示 | 自己診断機能 |
| BL1860B | 24,400円（税別） | 6.0Ah | 作業量大 | ○ | ○ |
| BL1850B | 23,000円（税別） | 5.0Ah | 作業量大 | ○ | ○ |
| BL1850旧型 | 23,000円（税別） | 5.0Ah | 作業量大 | ― | ― |
| BL1840旧型 | 20,400円（税別） | 4.0Ah | 作業量大 | ― | ― |
| BL1830B | 19,000円（税別） | 3.0Ah | 容量表示有り | ○ | ○ |
| BL1830旧型 | 19,000円（税別） | 3.0Ah | 汎用タイプ | ― | ― |
| BL1820B | 14,700円（税別） | 2.0Ah | コンパクト | ○ | ○ |
| BL1815N | 13,700円（税別） | 1.5Ah | コンパクト | ― | ― |
「締付・穴あけ・はつり」「研削・研磨」「切断・切削」「集塵・送風」「油圧・圧着・鉄筋」「木工切削」「園芸工具」など、幅広い電動工具に利用されています。
40Vマキタバッテリーの概要
40Vバッテリーはハイパワーを必要とするシーンに最適です。
たとえば、固着したネジなどを大量に外したい場合、18Vモデルではパワー不足となる可能性が高いと言えるでしょう。
このような場合に40Vバッテリー対応工具「40Vmaxシリーズ」は余裕で作業をこなします。最適な選択となるでしょう。
さらに、連続作業が必要なシーンも40Vバッテリーは活躍します。
18Vモデルでは、長時間の作業による発生熱でバッテリー負荷が増大して、最終的に熱暴走による停止の可能性がありました。
その点、40Vバッテリーなら高電圧の恩恵により、少ない電流で作業をおこなえるので、結果的に「熱暴走のモーター停止」へ至る時間を延長できるメリットがあります。
さらに対応工具「40Vmaxシリーズ」はスマートシステムを搭載しており、これは「工具・バッテリー・充電器」が連携しあって最適化をおこなうものです。
18Vモデルでは長時間作業によるパワー減少を余儀なくされました。
その点、スマートシステムは最後までハイパワーを実現します。
40V一覧表
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 | 残容量表示 |
| BL4025 | 24,400円（税別） | 2.5Ah | スマートシステム搭載 | ○ |
| BL4040 | 28,700円（税別） | 4.0Ah | スマートシステム搭載 | ○ |
| BL4040F | 38,200円（税別） | 4.0Ah高出力 | スマートシステム搭載 | ○ |
| BL4050F | 39,200円（税別） | 5.0Ah高出力 | スマートシステム搭載 | ○ |
| BL4080F | 62,500円（税別） | 8.0Ah高出力 | スマートシステム搭載 | ○ |
注意点ですが、マキタの「40Vmaxバッテリー」は「常に40V給電」となりません。
名称どおり、MAXつまりフル充電のときに40V給電となります。
フル充電以外は36V給電となる点を理解しておきましょう。（バッテリー裏の説明に36Vの記載があります）
それから、マキタの「40Vmaxバッテリー」は「18Vバッテリー」との互換性がありません。
「40Vmax対応工具」へは「40Vバッテリー」、「18Vバッテリー工具」へは「18Vバッテリー」が必要となります。
14.4Vマキタバッテリーの概要
従来、マキタの主力シリーズは14.4Vバッテリーでした。
現在は18Vモデルに主力を譲っていますが、現在も150モデル以上の工具に対応しており、「軽量」「低価格」が大きなメリットです。
これらメリットに魅力を感じるなら14.4Vの選択がベターでしょう。
14.4V 一覧表
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 | 残容量表示 | 自己診断機能 |
| BL1460B | 22,400円（税別） | 6.0Ah | 作業量大 | ○ | ○ |
| BL1450 | 21,000円（税別） | 5.0Ah | 作業量大 | ― | ― |
| BL1440旧型 | 18,400円（税別） | 4.0Ah | 作業量大 | ― | ― |
| BL1430B | 16,900円（税別） | 3.0Ah | 残容量表示 | ○ | ○ |
| BL1415N | 11,700円（税別） | 1.5Ah | コンパクト | ― | ― |
10.8Vマキタバッテリーの概要
10.8Vバッテリーは「軽量コンパクト」に大きなメリットがあります。
公式ホームページでは、使用感と作業性に優れる点をアピールしており、多くのDIYユーザーから支持されるモデルとなっています。
マキタは18Vバッテリーを主力と位置づけていますが、10.8Vバッテリーも注力しており、2021年後半には新しいモデルをラインナップに加えています。
10.8V一覧表
スライドタイプ
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 | 残容量表示 |
| BL1040B | 13,200円（税別） | 4.0Ah | 大容量 | ○ |
| BL1020B | 8,700円（税別） | 2.0Ah | 残容量表示 | ○ |
| BL1015 | 7,700円（税別） | 1.5Ah | コンパクト | ― |
プロの職人さんもサブ機として10.8Vバッテリーモデルの工具を使用しており、コンパクト設計は豊富な活用シーンとともに多くのニーズが存在するものです。
差込式
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 |
| BL1013 | 7,400円（税別） | 1.3Ah | コンパクト |
差込式は、工具グリップ内部にバッテリーを搭載するものであり、スライドタイプと比較して「軽量・コンパクト」が可能となります。
ただし、グリップ内に収める制約のためバッテリー容量を大きくできず、連続作業時間はスライドタイプに軍配が上がります。
7.2Vマキタバッテリーの概要
7.2Vマキタバッテリーは差込式のみです。
10.8Vバッテリーラインナップの差込式と比較して、さらに軽量スリムとなっており、対応電動工具はかなり少なくなります。
7.2V一覧表
| 商品型番 | 標準小売価格 | バッテリー容量 | 特長 |
| BL0715 | 5,200円（税別） | 1.5Ah | コンパクト |
7.2V差込式バッテリーへの対応充電工具は13機種（2021年9月現在）となっており「締付・穴あけ・はつり」「集塵・送風」「電動工具・充電工具」に対応モデルが存在します。
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それぞれ（18V/40V/14.4V/10.8V/7.2V）に最適な選択方法を解説しましょう。
18Vシリーズ
コストパフォーマンスと作業性のバランスに優れているのは、何と言っても「BL1860B」です。
その証拠に、マキタが展開する18V充電工具のフルセットには「BL1860B」が必ずと言ってよいほど付属しています。
つまり、マキタが万能と考えているモデルが「BL1860B」なのです。
迷ったらこちらのモデルで間違いないでしょう。
ちなみに「BL1860B」の重量は670g、容量は6.0Ahです。
それから、18Vシリーズでとにかく軽さを追求したいなら「BL1815N」がオススメとなります。こちらは重量350gと「BL1860B」の約半分。容量は1.5Ahです。
ただし、残容量表示や自己診断機能は付いておりません。
軽さを求めつつ容量も欲しいなら「BL1820B」を選択してください。
こちらは重量382g、容量は2.0Ahとなります。
しかも残容量表示や自己診断機能を搭載しており、価格差は1,000円程度なので、こちらもニーズによってはバランスの良いモデルと言えるでしょう。
40Vシリーズ
正確には40Vmaxシリーズとなるものです。
こちらでは「BL4025」の選択がセオリーとなるでしょう。
その理由は40Vmaxに対応するマキタ充電工具フルセット付属がこちらのバッテリーだからです。
マキタは40Vmax対応充電工具に最適な組み合わせを「BL4025」としている訳ですから、ユーザーもこちらを選べば満足できる仕様となります。
ちなみに規格は重量707g、容量2.5Ahです。
なお、ハイパワーかつ長時間作業が必要な場合には、さらに容量の多いモデルを選んでください。
この場合は「BL4040」の選択がベストでしょう。
規格は重量1,000g、容量は4.0Ahです。
14.4Vシリーズ
14.4Vのベストバイは「BL1460B」となります。
その理由は14Vに対応するマキタ充電工具フルセット付属がこちらのバッテリーだからです。
規格は重量535g、容量6.0Ahとなります。
それから、とにかく軽さを追求するなら「BL1415N」を選んでください。
こちらの規格は重量294g、容量1.5Ahです。
軽ければ、それだけ取り扱いが楽になりますから、作業内容とバッテリーのバランスをしっかりと考えましょう。
10.8Vシリーズ
コストパフォーマンスに優れたモデルは「BL1040B」となります。
容量4.0Ahを誇り、コンパクトかつ大容量を実現しました。（重量は376g）
ただし、メーカーが指定するマキタ10.8V充電工具フルセット付属のバッテリーは「BL1015」となっており、意見が分かれるところかも知れません。
こちらの重量は210g、容量は1.5Ahなので、軽さを追求する場合には「BL1015」が短時間作業メインならベターな選択となるでしょう。
7.2Vシリーズ
7.2Vバッテリーは「BL0715」一択となります。
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まとめ
マキタバッテリーの種類を詳しく紹介しました。
所有する電動工具の種類が増えれば、対応バッテリーを複数揃える必要があります。
こちらの記事を参考にして最適なバッテリーを選んでください。
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